フランス人が書いた「首里玉那覇の門中 沖縄のある一族」

4月24日FMレキオ放送「玉那覇&國吉』
フランス人が書いた。首里玉那覇門中の調査から見えてくる、一族の結束の強さの秘IMG_2662密。玉那覇家から見る琉球の歴史は、聞き応え見応えがあります。ビデオに収録しております。

沖縄のある一族 首里玉那覇門中
前書き
ジャン=シャルル・ジュステルさんとユリアナ・ホロトバさんは、もう6年も前から 沖縄の那覇市首里で暮らし、そこを拠点にして沖縄研究を行なっている。首里赤田町三 丁目に住んでいる玉那覇門中の玉那覇はこの本で取り上げられている方である。ジュス テルさんとユリアナさんは、それぞれの本来の研究である八月村踊りと島嶼考古学のフ ィールド・ワークのかたわら、玉那覇家の人々と親しく付き合うようになり、門中行事 にも招かれるようになった。
門中は、17世紀ごろに形成された沖縄の父系親族組織であるが、現在も機能し続け ている。著者たちは、門中とそのさまざまな年中行事の中に時代を超えた沖縄の特徴を みてとろうとする。すなわち、死者との関係をもふくむ人間同士の関係のあり方、ある いは自然と人間との関係のあり方の沖縄的特徴が門中を紹介するなかで描き出されて行 く。 沖縄を多少知る人でも、門中行事のような親族だけの集いの様子をつぶさに見る機 会はない。沖縄の人でも、門中の行事が廃れてしまった家系に属する若い世代では、 知らない人も多いと思われる。ましてや、ヨーロッパの人々にとって、門中というもの は、未知の世界であろう。著者二人が主にヨーロッパへの紹介を念頭において、この本 を作ったというのは意義深いことだと思う。
近代は、個人を中心とした社会を作り上げてきたが、しかし、われわれはさまざま な共同体を存続させ、あるいはつくりだすことによって、社会がアトム化した個人・核 家族だけで構成されることを回避している。沖縄の門中は、古い祖先とのつながりによ って構成員の誇りやアイデンティティを高め、結束をはかっている。それをさらに進展 させて、一種の互助組織としての機能も果たしている。全体に、決して物的による豊か とは言えない沖縄の人々がむしろ、おっとりとした印象さえ持たれることがあるのは、 門中や、村落共同体が根強く残っていることによるのかもしれない。
外国人である著者二人の眼に沖縄がどう見えたのか、ということにも興味の湧く著 書である。
法政大学沖縄文化研究所所長 屋嘉 宗彦
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首里玉那覇の門中
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